日本の教育水準は高い
2011年02月04日
日本の教育水準は高く国民は勤勉である。つまり労働の質は高い。しかも生産コストを大きく支配する賃金は安い。それに生活を向上させたい意欲は旺盛である。つまり国内市場の需要は旺盛である。経営者の事業意欲も高い。加えて技術レベルも高い。ここに外国から借金してでもお金を注ぎ込めば、日本経済は大成長をとげるであろう。それはどのバイタリティーを日本はいま持っているのだ、と。彼の発言は専門家たちの冷笑をかった。前出の教務部長は当時、証券会社の新人社員であったが、下村治が発言するたびに、周囲の者たちが「またまた大風呂敷を」と揶揄していたのを覚えている。しかし、下村理論の確かな実証性と論理性は、次第に人々に耳を傾けせしめ、ついに彼は同じく大蔵官僚出身の池田勇人内閣のブレーンとなり、奇跡の経済成長を実現させた。彼が単なる理論屋ではなく、高級官僚であったにもかかわらず、地道に諸物資の販売価格を市場で丹念に拾い集めていたり、瀕死の病躯を押して理論を練り上げた話は、水木楊著『思い邪なし』(講談社)に詳しい。
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